「かぜしらす」のこと

木の風車を作り始めて、10年が過ぎました。なんで、こんなものを作り始めたのか…

きっかけは東日本大震災とそれに続く原発事故、そして節電の要請でした。

自分に出来ることは木工くらいだったから、木で涼しさを醸し出す方法は無いかなと思って、目で見る風鈴のイメージで作り始めたのが木の風車です。

10年も作っていると、それなりに完成度も上がって来ていたのでここは一つ、公募展にもチャレンジしてみるかって事で、ちょっと気合を入れて作ったのが「かぜしらす」です。

ネーミングの由来は「風の存在を知らす」で「かぜしらす」です。出典にあたって、「木の風車」じゃ、味気なかったので、色々考えて、この名前にしました。まぁ、良いんじゃないかなと勝手に思っています。

「風の存在を知らす」と言っているくらいなので、本当に微風で回るように色々な工夫を凝らしています。室内に置く事が前提なので、風量は期待できないですしね。

「今、風吹いてるの??」って体感で感じられない位の微風で回る事を目指しました。

イマイチ分かり難いかも知れませんね。風見鶏が付いている風車の方は、蚊取り線香の煙でおおよその風速が想像できるんじゃないかと思いますが、かぜしらすは、この半分くらいの風でも回ると思います。

そんな事もあって、昨年、高岡市で開催されているクラフトコンペに応募してみました。このコンペは以前から興味があって、機会が有ったら応募してみたいと思っていたんです。

結果、めでたく入選となりました。

応募枠がなんで「家具」なんだと言われそうですが…

涼しさが感じられるように、材種も明るい色の檜を使っています。また、面があると暑苦しく感じるので、線で構成するようにデザインしてみました。
それもこれも、回っている姿が少しでも美しく感じられるようにするためで、色々工夫したつもりですが、まだまだですね。

実物を見て頂いた方が、「何時までも見ていられるね」って言ってくれました。そういう風に使って頂けるのが一番うれしいですね。

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