かぜしらす・木もれ陽

正確には何時だったかは、もう記憶にないのですが、多分、小学生の頃だったと思います。
人気のない校庭の隅でぼんやりしていた時に、何気なく見上げた木漏れ日に、心を奪われた。

その木が何だったのかも全然分からないけれど、小さな葉が無数にあって、そよ風で揺れていた。
何重にも重なった葉を通して、背景の青空が透けて見える。

そして、

「何て奇麗なんだろう… きっとこの先、この光景をずっと忘れないんだろうな…」

という予感がありました。

それから数十年。
あの時の情景を思い出しながら、こんなものを作っています。
やっぱり、小さい頃の原体験みたいなのは、大人になってもその人に影響を与えますね。

Hand Made in Japan Fes 2024の弊工房のブースで一番注目を集めた風車だったと思います。

多くのお客様に「これ、奇麗だね!」って言って頂けました。ありがとうございます。

でも、お値段も… 

なので、最初は値札を張っていなかったのですが、「これ、幾ら?」って聞かれる事が何回かあったので、表示することにしました。

簡単にお買い上げ頂ける額ではなく、お客様には謝ってばかりでしたが、「そりゃ、そうだよね。高くはないと思いますよ!」って言って頂けたので、助かりました。

使っている材はヒノキです。ちゃんと調べてはいないのですが、多分、(というかほぼ間違いなく)天然ヒノキだと思います。

ヒノキは建具材や床、柱など建築用材として馴染み深い木ですが、家具材としてもつかわれる事があります。

黄色で木目は比較的おとなしく、涼しげな印象があるので風車のような用途には向いていると思っています。

回転翼が2重になっていて、翼の角度が逆向きになっているので、お互いが逆方向に回転します。

このことによって、翼が織りなす模様が様々に変化する様が、なかなかに奇麗です。

機会がありましたら、是非、ご覧になってください。

また、台座には重量を稼ぐために鉄の心金が入れてあります。
以前、類型の風車を縁側に置いておいたら風に煽られて転落していたことがありました。

風車が風に吹き飛ばされるってなんかシャレになりません。
…なので、簡単に飛ばされたり転倒したりすることが無いように、心金を入れることにしました。ですので、見かけ以上に重量感があります。

サイズ[cm] 26(W) x 15(D) x 27(H)

仕上げ:無塗装

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